静岡県富士宮市・老舗中華店の富士宮やきそば【ふくじん2】
富士山を仰ぎ見る富士宮市は、全国に約1300社ある浅間神社の総本社である富士山本宮浅間大社の門前町として栄えてきました。世界遺産登録で国際的にも注目を集め、2017年にオープンした富士山世界遺産センターをはじめ、今や多くの外国人観光客も訪れるまちです。
国内では日本を代表するご当地グルメ「富士宮やきそば」のまちといっても過言ではないと言え、全国的な知名度も高いと言えます。市内には少なくとも180軒以上の富士宮やきそばを提供するお店が軒を連ねているとのことですが、駄菓子屋さんから食堂、鉄板焼きのお店、中にはスナックまであるそうです。今回地元で紹介された「ふくじん」は中華料理のお店です。
決して広くはない店内ですが、本格的な中華料理が食べられる地元で人気の老舗です。料理も揃ったところで、まずは乾杯です。
店内は昭和な雰囲気の町中華の風情。まずは餃子からいただきます。手作りの餃子は餡がたっぷりで、厚めの皮はカリっとクリスピーな感じでしっかり焼き上げられています。
シュウマイも同じく手作り。肉シューマイですが餡が皮からはみ出してしまいそうなほどたっぷり。一つ一つが大きく食べ応えがあります。
中華食堂での飲みは目移りしてしまいそうな中華のメニューから選ぶのも楽しみの一つです。迷った挙句に選んだのは二つ。まずはきくらげとニラの卵とじ。見た目にもっと黄色いイメージを持っていたのですが、手元に来てみるとちょっと贅沢な感じで、きくらげとニラの多さにびっくりします。余計なお世話ですが、ずいぶんん原価がかかるのではないかと心配してしまいます。ごま油がふわっと香り、味付けはシンプルな塩味ですが、卵で優しく包まれているようでいい塩梅です。
ちょっと驚いたのが麻婆豆腐。黒大豆の発酵調味料である豆鼓(とうち)、別名四川山椒とも言う花椒(ホアジャオ)といった中華食材を使った、本格派の四川風麻婆豆腐です。辛さと痺れのパンチが効いていて、食べていると汗が噴き出してきますが、箸が止まらない辛旨な逸品です。
富士宮での〆はやはり富士宮やきそばです。こちらの富士宮やきそばはフライパンで仕上げるタイプですが、コシがしっかりしているのはもちろんですが、味はあっさり目に仕上げてあります。富士宮流のだし粉というイワシの削り粉をかけ、お好みで自分でソースを足して食べてもいいそうです。
東京での修行後、昭和48年に創業。地元ではよく知られた中華の老舗ですが、路地裏の名店ともいうべきお店。こちらに飲みに来る方には、ご主人がその日選んだ隠しメニュー的なおつまみが用意されていることもあるそうです。近くにあったら常連になりたい、そんなお店です。
ふくじん
静岡県富士宮市東町14-3
0544-27-7162
月曜定休
11:00~14:00、16:30~22:00
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